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2003.09.15

一番解りやすかった北野映画『座頭市』

勝新太郎がやっていた『座頭市』というモチーフがあったからか、
非常に解りやすい作品でしたね。

人を斬った時に吹き出る血が、嫌味な出方じゃないんですよ、
芸術的な血飛沫って言うんですか。
キレイな感じで、全然、凝視できるんですよ。
また、ラストのタップダンスシーンが最たるモノですが、
全編、リズム感を大切にしているんですよね。
百姓が畑を耕しているトコ、剣の練習をしているトコ、
家を建ててるトコ、でもって、雨音まで、全てリズムなんですよ。
下駄タップといえば、大楠道代も、年齢に鞭を打って、踊ってましたよ。
この大楠道代の、(いい意味で)ビンボったらしい演技も必見です。

たけしチックなくだらないギャグも、バッチリ、ハマってましたね。
ギャグを一手に引き受けているのが、ガタルカナル・タカなんですけど、
さすが、たけしの弟子だけあって、たけしギャグをウマく演じているんですよ。
またね、ギャグ担当はタカのみにして、登場人物全員がギャグをかますわけでもなく、
ちゃんと役割分担されていて、ストーリーの中で、
ただ、不自然に見せているわけではないので、違和感もないんですよ。
たけしが愛している大衆芸も、映画に取り入れてましたね。
女形の橘大五郎の起用も然り、コマ芸や太鼓持ちの登場然り。
笑い、大衆芸能、リズム、チャンバラと、たけし自身が、今まで修行を積んできたモノを、
映画という、たけしの一番新しいおもちゃ箱に詰め込んで、
それを作品という形にして、ウマく観させてくれたって感じですかね。

時代劇という日本を代表とするシチュエーションで、
なおかつ、作品全般にリズムを散らすことによって、古臭く見せず、
また、日本の大衆芸能を入れ、興味の目を引いてもらい、
適度なギャグを散りばめることによって、笑いももらう、と。
なんか、外国受けしやすい作品ってな感じですよね。
もちろん、オイラ自身も受け入れましたけどね。

最近、言葉なんかも、いろいろと規制されているじゃないですか。
放送禁止用語っていうんですか。
そのご時世、座頭市が“メクラ”って呼ばれていたのには、
さすが、たけし!と嬉しかったですねえ。
なんだかんだいっても、チョンマゲ時代には、“メクラ”って使われていたんだし、
それを、あえて上品な言葉に差し替えるのも、ヘンだからねえ。

たけしの芸達者ぶりを観せられましたよ。

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